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Q&A(2026年3月期Q4)

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[Q]:社長就任から1年が経過し、当社グループの課題認識および今後取り組むべき事項について
[A]:食肉事業では、25年度に前倒しで講じた対策により、フォローウィンドを最大限に捉えることができたと認識している。一方で、この環境変化への対応は、加工食品事業においては想定ほど迅速には進まなかったと感じている。商品の新陳代謝や価格改定については概ね計画通りに進んだものの、生活者の節約志向への対応スピードにやや課題が残り、改善の余地があると認識している。

[Q]:ANZCO事業における26年度下期の市況見通し
[A]:北米の需要を背景とした牛肉市場は、下期にかけて緩やかに落ち着くとの前提で見込んでい る。また、現地NZの生体の調達も足元の状況から変化する設定としており、前年より抑えた予想としている。ただし、現時点で大きなリスクが顕在化しているわけではない。

[Q]:ANZCO事業における好調な事業環境の持続可能性について
[A]:アメリカ、ブラジル、オーストラリアを含めた世界的な需給動向やマクロ環境を踏まえ、現時点の見立てとしては、好調な事業環境は26年度から27年度まで継続すると考えている。

[Q]:中東情勢が当社食肉事業に与える影響について
[A]:日本向けの食肉輸入においては、中東を産地とするものは限定的であり、需給への直接的な 影響はないと認識している。一方で、為替は円安方向に推移しており、輸入食肉全体のコスト上昇はリスク要因であるが、昨年度より取り組んでいるポジション管理の徹底により対応していく。また、包装資材や物流費、各地工場におけるエネルギーコストの上昇は避けられない見通しであるが、こうしたコスト増については収益性の強化により吸収していく方針である。

[Q]:当社の強みと成長性について
[A]:端的に申し上げると、これから海外、国内共に成長していくので見ていてくださいということになる。まず一つは、本格的な海外展開である。派手さはないものの、海外事業者との連携は着実に進展しており、具体的にお示しできる段階になれば改めてご説明したい。また、 国内においても成長余地は依然大きいと認識している。大いに期待しているのは、三島工場稼働後のトランスフォーム。同工場は、主力商品の省人化・連続ライン化を通じて、生産効率の向上および製造コスト低減を実現する試金石になると考えている。一方で、このモデルの前提となるのは一定規模の大量生産であり、そのためにはSKUの削減が不可欠である。これらの施策を計画通り遂行する実行力を、2026年度に示していきたい。

[Q]:次期中計の方向性
[A]:現時点では、社内で腰を据えて検討を進めている段階であり、具体的な内容については申し上げにくいものの、先ほど申し上げた海外展開は一つの重要な方向性と位置付けている。 また社内においては、自社を単なる食肉・食肉加工会社として限定的に捉えるのではなく、より幅広い食品企業へと進化していくべきとの考えを発信している。そのため、自社の強みを生かせる領域においては、事業領域を拡大しながら柔軟に軸足を移していく方針である。 当社の強みとしては、全国を網羅するチルド・冷凍の物流網を自前で保有している点、および国内主要流通企業との広範な取引基盤が挙げられる。これらを活用し、食肉および食肉加 工にとどまらない領域への展開を進めていきたい。 例えば、エキス事業や副産物の高付加価値化といった取り組みは、ANZCOやIPCを含むグループ全体にも展開可能な知見となり得る。これまで必ずしも十分に意識されてこなかった、各事業で得られた知見をグループ内で横展開する取り組みについても、今後は重要な成長ドライバーの一つと位置付けている。

[Q]:加工食品事業におけるコスト上昇の前提と対策
[A]:主に豚肉を中心とした主原料で49億円、中東情勢の影響を含む包材などの副原料で35億円、さらに光熱費・ユーティリティコストで7億円の上昇を見込んでいる。これらに対して は、内部改善に加え、未公表ではあるものの必要に応じて価格改定を検討していく。価格改定と販売数量の確保については、商品カテゴリーごとに強弱をつけながら両立を図る。また、過去数度の価格改定の影響により手薄となっているボリュームゾーンに対しては、大袋商品や簡素化した包装形態の商品、規格を工夫した手頃な価格帯の商品を投入していく予定である。

[Q]:SKU削減の効果について
[A]:SKU削減および商品ポートフォリオの最適化により、今期は約10億円の改善効果を見込んで いる。

[Q]:コスト高に対応した包装資材の取り組みについて
[A]:包装面積や商品ラベル、パッケージの色数削減などの取り組みにより、コスト上昇の抑制を図っていく。

[Q]:営業キャッシュフローの実力値とキャッシュアロケーションの考え方について
[A]:中期経営計画策定時には、3年間累計の営業キャッシュフローを1,200億円と計画していた が、24年度および25年度については、いずれも市況要因による運転資本の増加により、計画を下回っている。一方、営業キャッシュフローの実力値としては、現行の利益水準におい て市況がフラットな前提であれば、単年で350~400億円、3年間で1,000~1,100億円程度を 創出できる水準にあると認識している。M&Aについては、中長期的な成長に資する案件であ れば、現在のキャッシュポジションを踏まえ、許容範囲内において機動的に検討・実行していく方針である。株主還元については、本中計期間においてDOE3%、累進配当を基軸とする方針としている。27年度以降の還元方針については、今年度中に改めて検討していく。

[Q]:運転資本の改善余地について
[A]:運転資本については、改善余地があると認識している。特にANZCOにおける在庫水準については、コントロール可能な余地があったと考えている。また、ANZCOに限らず日本国内おいても、金利環境の変化を踏まえ、運転資金の管理・コントロールを一層徹底していく方 針である。

[Q]:26年度加工食品事業の利益達成に対するコミットメント
[A]:価格改定は今後の利益確保において重要な要素になると考えている。過去の価格改定の経験を踏まえ、商品別、チャネル別、顧客別にどこまできめ細かく対応できるか、実行力を高めていくことが鍵となる。また、価格改定以外の取り組みとしては、内部要因の改善が重要である。工場および営業部門において見える化を進めており、課題の明確化と対応の実効性向上を図ることで、厳しい外部環境下においても増益を実現していきたい。

[Q]:(SKUの削減も進んだ前提で)三島工場稼働後は減収増益も可能なのか
[A]:時間軸を中長期で捉えれば、減収増益の実現は可能であると考えている。また、25年度に経常利益300億円を達成したことは大きな意味を持つ。この達成を通じて、社内においては施策を着実に積み重ねることで目標に到達できるという手応えを得るとともに、同様の延長線上の取り組みのみでは、400億円、500億円といった次の段階の利益水準の実現が難しいという認識も浸透した。短期的にはコスト増につながるため現場で判断が難しい側面もあるが、省人化投資や拠点の統廃合といった中長期的にリターンが見込まれる施策については、経営判断として積極的に推進していく基盤が整いつつある。こうした取り組みを踏まえれば、中期的な視点では減収増益の実現は十分に狙っていけると考えている。